第2回日経ウーマンエンパワーメント広告賞が決定

　日本経済新聞社と日経BPは、「日経ウーマンエンパワーメント広告賞」の各賞を発表した。「UNSTEREOTYPE広告賞」には東海テレビ放送、「UNSTEREOTYPE広告賞　審査員特別賞」には味の素冷凍食品、「日経特別賞」にはツムラが、それぞれ選ばれた。

　日経ウーマンエンパワーメント広告賞は、UN Women（国連女性機関）日本支部が2020年5月に立ち上げたアンステレオタイプアライアンス日本支部と連携して、「ジェンダーに基づいたステレオタイプ（固定概念）」を打破し、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに貢献する広告を作成した企業を表彰するために設立された。

　9月22日、24日に都内で審査会が開催され、アンステレオタイプアライアンスが提唱する3つのP（Presence＝多様な人々が含まれているか、Perspective＝男性と女性の視点を平等に取り上げているか、Personality＝人格や主体性がある存在として描かれているか）の原則に加え、課題に対する洞察とそれを解決する創造的な戦略性、人々のステレオタイプや行動を変革するきっかけを作ったか、という点を重視して選考した。

　審査の結果、UNSTEREOTYPE広告賞には東海テレビ放送の「ジェンダー不平等国で生きていく。」が、UNSTEREOTYPE広告賞審査員特別賞に、味の素冷凍食品の「冷凍餃子手間抜き論争」が選ばれた。

　「ジェンダー不平等国で生きていく。」は、2021年5月に放送されたテレビ広告。異なる性別・世代・立場の人への取材を通して、身の回りに存在するジェンダーの問題を浮き彫りにする。ジェンダー平等が進んでいるとは言えないテレビ業界が、このテーマに挑んだチャレンジ精神が高く評価された。

UNSTEREOTYPE広告賞を受賞した東海テレビ放送の「ジェンダー不平等国で生きていく。」

■動画はこちら

　味の素冷凍食品の「冷凍餃子手間抜き論争」は、同社のSNSやWeb動画を使った活動だ。2020年8月に、Twitter上の「冷凍餃子」「手抜き」という話題に対して公式アカウントが「冷凍餃子を使うことは、手抜きではなく、“手間抜き”です」と発信。この投稿は、44万いいね、2220万imp、さらに各種メディアの報道を通じて、大きな話題となった。2020年10月には、Web動画「おいしい冷凍餃子の作り方」を公開。「冷凍食品は手抜き」というステレオタイプな考え方を覆すアクションとして、「手間抜き」という分かりやすい言葉をバズらせた手法が高く評価された。

UNSTEREOTYPE広告賞審査員特別賞を受賞した味の素冷凍食品の「冷凍餃子手間抜き論争」

■「冷凍餃子手間抜き論争」Web動画

　日経特別賞には、ツムラの「#OneMoreChoice プロジェクト」が選ばれた。#OneMoreChoice は、すべての女性が、心身の不調を無理に我慢することなく、いつでも心地よく生きられるようになることを目指すプロジェクト。新聞広告やWeb動画、Web記事、Twitterなど様々なメディアで展開している。「不調は我慢するべき」というステレオタイプを変えるアクションとして、評価が高かった。

日経特別賞を受賞したツムラの「#OneMoreChoice プロジェクト」

■#OneMoreChoice プロジェクトムービー～女性の不調に、我慢に代わる選択肢を。～